
医療機関の低評価クチコミへの返信例文|守秘義務を守りながら誠実に返す
飲食店なら「先日はご来店ありがとうございました」と書けます。しかし医療機関で同じように「ご来院ありがとうございました」と返信すると、その人が受診した事実を、医療機関が公開の場で認めたことになります。
受診歴は特に配慮が必要な個人情報です。この記事では、守秘義務に触れずに誠実さを伝える返信の書き方を、例文とあわせて解説します。
医療機関の返信で守るべき4つの原則
1. 受診の事実に触れない
「ご来院」「診察の際は」「担当した医師から聞きました」といった表現は避けます。投稿者が本当に受診したかどうかにかかわらず、医療機関側からは肯定も否定もしないのが原則です。
2. 症状・治療内容に立ち入らない
「あの症状であれば通常はこの処置が適切です」といった説明は、正しくても公開の場では行いません。診療内容の話は個別の窓口に移します。
3. 事実関係を公開の場で争わない
「そのような対応はしておりません」と否定したくなる場面でも、読んでいるのは第三者です。争う姿勢そのものが評価されてしまいます。
4. 誰に向けて書くかを間違えない
返信は投稿者への手紙ではなく、これから受診を検討している人へのメッセージです。冷静で丁寧な文章が、そのまま医療機関の姿勢の証明になります。
そのまま使える返信例文
待ち時間への不満(★2)
「このたびは貴重なご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。お待たせしてしまう時間について、ご負担をおかけしましたこと申し訳ございません。予約の枠組みや当日の受付方法の見直しを進めております。お気づきの点がございましたら、受付までお知らせいただけますと幸いです。」
受付・スタッフの対応への不満(★1)
「ご意見をお寄せいただきありがとうございます。ご不快な思いをおかけしたとのこと、誠に申し訳ございません。応対については改めて院内で共有し、研修の機会を設けてまいります。詳しいお話をお聞かせいただける場合は、お手数ですが受付までご連絡いただけますでしょうか。」
治療内容への不満(★1)
「ご意見をありがとうございます。ご期待に沿えなかった点があったとのこと、真摯に受け止めております。診療内容に関わるご相談は、個別にお話をうかがったうえで対応させていただきたく存じます。お手数ですが、お電話にてご連絡いただけますと幸いです。」
※ 症状や治療の是非には触れず、場所を移す形にしています。
高評価のクチコミ(★5)
「あたたかいお言葉をお寄せいただき、ありがとうございます。スタッフ一同、大きな励みとしております。今後も安心してご相談いただける診療を心がけてまいります。」
※ 高評価にも返信することで、丁寧に対応する医療機関であることが伝わります(高評価への返信も必要な理由)。
事実と異なる内容が書かれている場合(★1)
「ご意見をお寄せいただきありがとうございます。記載の内容について確認いたしたく存じますので、恐れ入りますが受付までご連絡いただけますでしょうか。個別のご事情にはこの場で触れられないため、直接お話をうかがえますと幸いです。」
※ 反論せず、確認の姿勢だけを示します。削除を検討する場合は削除申請の進め方もあわせてご覧ください。
使ってはいけない表現
- 「ご来院ありがとうございました」:受診の事実を認めることになります。
- 「カルテを確認しましたところ」:診療情報を参照したことを公開の場で示すのは不適切です。
- 「そのような事実はございません」:公開の場での反論は、第三者に争う姿勢として映ります。
- 「当院の治療で改善される方が多くいらっしゃいます」:治療効果への言及は広告規制に触れる可能性があります(医療広告ガイドラインとの関係)。
院内で書き方を統一する
返信の品質が担当者によって変わると、対応の一貫性が失われます。よく使う言い回しを定型文として保存しておき、誰が書いても同じ水準になるようにしてください。
LocaBoostでは、返信の定型文を登録できるほか、過去の返信を参考にAIが下書きを作成します。院として積み重ねてきた言い回しをそのまま引き継げるため、担当者が変わっても文体が揺れません。
よくある質問(FAQ)
Q. 返信で「ご来院ありがとうございました」と書いてはいけないのですか?
A. 推奨されません。その人が受診した事実を医療機関が公開の場で認めることになり、守秘義務の観点から問題になり得ます。「ご意見をお寄せいただきありがとうございます」と書き換えてください。
Q. 明らかに事実と違う内容にも反論してはいけませんか?
A. 公開の場での反論は避けてください。第三者には、どちらが正しいか判断できません。確認の意思だけを示し、個別対応に切り替えるのが安全です。
Q. 返信はどれくらいの速さで行うべきですか?
A. 低評価は特に、気づいてから48時間以内が目安です。時間が経つほど放置している印象を与えます(返信は48時間以内が目安)。
まとめ
医療機関の返信は、受診の事実に触れず、症状に立ち入らず、争わない——この3つを守れば大きく外しません。丁寧で落ち着いた返信は、投稿者への回答であると同時に、これから受診を考えている人への説明になります。
全体像は医療機関のGoogleクチコミ対策 完全ガイドにまとめています。